☔ 天気で頭痛が出る「気圧頭痛」の仕組みと正しい対処法【専門家が徹底解説】
2025.11.27
雨の日や曇りの日、台風が近づくと「頭が重い」「ズキズキ痛む」と感じる方は多くいます。
これは “気圧頭痛(天気痛)” と呼ばれ、気圧や湿度の変化に身体が過敏に反応することで起こります。
近年、気圧の乱れが増えている影響で
「天気で体調が左右される人」が急増しています。
ここでは、気圧頭痛の原因・体内で何が起きているのか・治し方・予防まで
専門的に、かつ分かりやすく詳しく解説します!
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🔍 そもそも“気圧頭痛”とは?
気圧頭痛とは、大気の変化(主に低気圧)が原因で起こる頭痛の総称です。
気圧が下がると体内の圧力バランスが崩れ、
脳の血管、自律神経、内耳のセンサーなどが影響を受けます。
ポイントは…
天気の変化により身体がストレスを受けて、痛みを感じやすくなる
ということ。
単なる“雨の日の偏頭痛”とは違い、
全身症状として疲れ・眠気・めまいを訴える人も少なくありません。
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🧠 【原因①】低気圧で血管が広がり、頭の神経を圧迫する
気圧が下がると、空気の圧力が弱まるため
血管が自然と拡張(広がる)しやすくなります。
血管が広がる
↓
頭部の血流量が増える
↓
血管が膨張して周囲の三叉神経を刺激
↓
「ズキズキする片頭痛」が発生
というメカニズムで起こります。
▶ 特徴的な症状
• 片側が脈打つように痛む
• 吐き気・光や音に敏感になる
• 横になると余計にズキズキ
• 気圧が下がった時間帯に悪化
血管が広がるタイプの片頭痛は、
普段頭痛がない人にも起こることがあります。
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⚡【原因②】自律神経が乱れて痛みを感じやすくなる
人間の身体は気圧の変化を「ストレス」として捉えます。
特に急激な気圧の低下は
交感神経(緊張モード)を刺激するため、自律神経が乱れます。
自律神経が乱れると…
• 痛みの信号を過敏に受け取る
• 寝ても疲れが取れない
• 筋肉が緊張しやすくなる
• めまいやだるさが出る
という“自律神経症状”が発生。
▶ こんな特徴がある
• 天気が崩れる“前”から頭痛が始まる
• 頭痛と一緒に倦怠感が強い
• 朝起きた瞬間から重い
• 気持ちの落ち込みを伴うこともある
気圧頭痛は
「頭の痛み」+「自律神経の乱れ」
で起こるケースが非常に多いです。
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🦴【原因③】首・肩の筋肉が固まり、神経が刺激される
低気圧・湿度変化は筋肉の緊張を強めるため、
特に “首の奥の筋肉(後頭下筋群)” が固くなりやすいです。
ここが固まると
頭の付け根にある神経(大後頭神経・小後頭神経)を刺激し
後頭部〜側頭部にかけて重い頭痛 が起こります。
▶ こんな症状が出やすい
• 首〜後頭部が張る
• デスクワークで悪化
• 目の疲れも同時に出る
• こめかみの重さが続く
気圧が低くなる日は、筋肉がむくみやすい(=血流が悪くなる)ため
首肩のコリが増悪し、頭痛につながります。
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🎧【原因④】内耳のセンサーが気圧変化を敏感に察知する
“天気痛”という言葉が生まれた理由のひとつは、
内耳(耳の奥の気圧センサー)が敏感な人がいるから です。
内耳には気圧の変化を感知する器官があり、
ここが敏感だと少しの気圧変化でも自律神経が乱れます。
▶ 特徴
• 天気の変化に“非常に弱い”
• 耳が詰まる感じがある
• めまいを伴う
• 乗り物酔いしやすいタイプ
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🍃【原因⑤】湿度・温度の変化も痛みを助長する
実は「気圧だけ」で頭痛が起こるわけではありません。
低気圧の日は同時に
• 湿度が上昇
• 気温が低下
• 空気が重くなる
これらが重なり、筋肉が冷えて固まったり、
自律神経の切り替えがスムーズにいかなくなります。
結果、頭痛が悪化しやすくなります。
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🌿【正しい対処法】気圧頭痛の痛みを軽減する方法
① 首・こめかみ・肩を“温める”
気圧頭痛は、血管の拡張だけでなく
首〜後頭部の筋緊張が原因のことが多いため
冷やすより温める方が効果が高い 人が多いです。
• 蒸しタオル
• ホットアイマスク
• 湯船に10〜15分浸かる
が有効。
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② 深呼吸(吐く方を長く)で自律神経を整える
吸う:2秒
吐く:6秒
これを5回行うと、不思議なくらい頭が軽くなります。
吐く時間を長くすると副交感神経が働き、
筋肉の緊張がゆるんできます。
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③ カフェイン少量を味方にする
少量のコーヒーは血管を適度に収縮させ、
痛みを軽減することがあります。
※飲みすぎは逆効果
※寝る前はNG
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④ スマホ姿勢を避ける(最重要)
猫背になると首の筋肉が硬くなり、
頭痛を一気に悪化させます。
特に低気圧の日は
いつも以上に首が固まりやすいため、注意。
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⑤ 耳のマッサージ(内耳タイプに特に効果)
• 耳を軽く引っ張る
• 耳の周りを円を描くようにほぐす
• 下あごの付け根も優しく押す
これだけで内耳から自律神経が整いやすくなります。
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🛡【予防方法】天気に左右されない身体を作る
●① 寝る前のスマホを減らす
自律神経を乱す最大の原因。
●② 首・肩のストレッチを毎日1分
特に後頭下筋群(頭の付け根)をゆるめると頭痛予防になる。
●③ 湯船に浸かる習慣
シャワーだけは首肩がゆるまず頭痛を起こしやすい。
●④ 歩く時間を増やす
歩行は“自律神経を整える最強の運動”。
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🧭 【受診が必要なケース】
以下の場合は、気圧頭痛ではなく
別の病気のサインの可能性があります。
• 今まで経験したことのない強烈な痛み
• 手足のしびれ・言葉が出づらい
• 発熱を伴う
• 視界の異常(光がギザギザする 等)
• 吐いてしまうレベルの痛み
このような症状が出る場合必ず病院での受診を行ってください!
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✨ まとめ
気圧頭痛は
• 血管が広がる
• 自律神経が乱れる
• 首肩の筋肉が緊張する
• 内耳が気圧を敏感に察知する
という複数の要素が重なって起こります。
天気は変えられませんが、
身体の反応は整えることはできるので少しずつ変化させていきましょう!!